世代交代
毎年この時期の当社ブログはサクラの記事で溢れますが、今年は3月の冷え込みでソメイヨシノの東京での開花は3月24日、その後も雨や冷え込みが続き、なかなか気持ちよくお花見ができない状況でしたので皆の筆もひかえめです・‥。
本日ようやく暖かくなったので、子供の保育園のお迎えがてらに少し桜の下を自転車で走ってきました。

今住んでいる自治体では、古く大木になり地面の根上りや腐朽による倒木等リスクのあるソメイヨシノを随時別のサクラの品種に植替えている最中です。
家の近くでも植替えが進み、サクラのトンネルだったところはフレッシュな苗木になりました。
写真だと少しわかりにくいですが、ソメイヨシノより少し色味が濃い「コシノヒガン」に変更されています。
樹種の選定は
・ソメイヨシノのように幹が太く大木にならない
・自治体で桜まつりをするので同じ時期に開催できるようにソメイヨシノと同時期に花が咲く
・イメージに大きな変化が無いように花の色がソメイヨシノと近く八重咲ではない
・樹冠がソメイヨシノより広がりにくく歩道周囲の建物等に支障になりにくい
という条件で決めたようでした。
この記事を書くにあたり自治体が公開している資料を読み込んでみたのですが、15年程前から検討・既存樹の安全性を調べる為の樹木診断を行い、危険性や代替案の住民説明を重ねてようやく実施されているようでした。
サクラは思い入れのある方が多く、危険な状態になり伐採をせざるを得なくなってもいざ実施するとなると反対意見が多く、ご納得いただくのに苦労する…
しかし昨今の落枝や倒木の事故もありますし、危険を放置するわけにもいかず、更に同じ樹種に植え替えてもまた将来同じ状況になってしまうので、イメージの近い他の品種で世代交代の植替えをする…ということも自らの経験でも多くあります。
目に癒しと共に、過去のご提案で苦労したことも思い出しつつ、この苗木たちが成長し新たな美しい桜並木になる頃、そういえばこの木が植え変わった頃にうちの子が生まれたんだったな…としみじみ思い返す未来も想像したりして、子の送迎の間の一瞬のお花見時間を終えたのでした。
当社でも樹木診断や樹木の植替えなどご相談を承っておりますので、気になる事がありましたらお気軽にお問合せ下さい。