小気味よい飛石


お庭や公園などで何気なく飛石を伝って歩いたことがあるかと思います。

私も先日訪れた庭園でいい感じの飛石を見つけました。

この何気なく置かれた飛石の配置、実はとっても技術とセンスが必要なんです。

本来は飛石は茶庭を訪れたお客様の着物の裾や履物に泥がつかないようにと考案されたそうです。

機能重視なら等間隔にまっすぐ配置すれば良いのですが…

あえてジグザグに配置したり、間隔をバラバラにしたり、石の大きさを変えたり。

トントントン♪トン・トトトン♪。。。。

お庭の景色の移り変わりをリズミカルに演出してくれています。

七五三打ち、二連打ち、千鳥打ち…他にもさまざまな基本形があるのですが、

実際に石を打つ職人さんのアレンジが生きています。

まさに技術とセンスの集大成が垣間見えます。

トントントン♪トン・トトトン♪。。。。

小気味よい飛石は、お庭で流れる音の無い音楽なのかもしれません。

伝統


能舞台には必ず松が描かれた背面があります。
これは鏡板(かがみいた)といい、奈良の春日大社の老松がモデルとされています。
その昔、春日の大神明がその松に降りてきて疫病退散の舞をまったそうです。
舞台に描かれているのは鏡に映った松で、あくまで演者の正面に松がある訳ですから鏡板というそうです。
なんだか松が神々しく見えてきます。

日本橋にある伝統芸能を楽しむレストランにて  この日は金春流山井綱雄氏。

十数年前に小杉造園で推定樹齢300年の大赤松を東京広尾に移植しました。
ちょうど今、その大赤松の選定・支柱交換作業をしています。
往古来今存在する樹木、神々が宿っているかは分かりませんが、
老木になっても生き生きしている姿を見にすると、ちょっと幸せを感じます。職業柄でしょうか?
私たち植木屋はそんな街中の植木にほんの少しだけお手伝いをさせて頂いています。

樹木支柱


時間が経ってくると、樹木と樹木用支柱とを結ぶシュロ縄が劣化してしまい、本来支柱としての効果が発揮されないまま放置されてしまっているものを良くみます。

支柱は、地面にそのまま埋まっているものですので、大体場合、杭の部分から腐食してしまいます。環境によって異なりますが、強度的には丸太で3年~5年、竹に場合は1年~3年ではないでしょうか。

それより先に、切れてしまうのが、シュロ縄と呼ばれるものですが、これは、木と支柱を繋ぎとめておく役目があり、また樹木が成長し幹が太くなると自然に切れるという役目もあります。ある程度の年数が経った樹木は、成長することで根がしっかりはり、幹も太くなってくるので、支柱無しで独立できるということで、本来は支柱の役目はここで終わり、取ってしまうということもあります。

ですが、最近の強風や大雪により、樹木だけでは立っていられない環境も多いようです。そのため、支柱を本来の目的年数以上に利用する場合があり、そういった場合は、既に切れてしまっている、シュロ縄による支柱への再繋ぎ留めが必要になります。

切れているシュロ縄のつなぎ留めをビニール紐などでやっている場合は、切れやすかったり、逆に切れないことで樹木を痛める場合がありますので、あらためて専用の物に替えていただくことをお奨め致します。

支柱の交換、または再繋ぎ留めのご相談がございましたら、お気軽にお問合せください。

KY活動


暑いですね。とにかく暑いですね。

私共も、熱中症にならないように、事前に注意しあって作業を実施しております。

写真は、作業前に必ず実施しております、KY活動です。

KY(危険予知)を行うことで、事前に危険個所、危険作業を予測して事故を未然に防ごうという活動です。

現場での事故はもちろん、第三者への影響も考え日々活動を行っております。

この時期は、とにかく、暑さによる熱中症の注意と、それに伴う各種事故を予測し、そして最近多くなってきている蜂による危険を要注意として呼びかけを行っております。

お客様のお庭で事故の無いように安全に作業を行うよう、日々活動を実施しております。

個人邸お庭改修


ただ今個人邸のお庭の改修工事を実施しております。

思ったより作業がはかどらずやっと落ち着いてきたところです。

植栽はお客様ご自身で考えて植えたいのことで、既にバラの大株が3株植栽してありそろそろ芽が出てきおります。

今回は石張りをメイン。、遊び心で隠れミッキーならぬ隠れハートを入れてみました。思ったより目立たないのでさりげなさがかわいい。

しかも、思いもよらないことが。隠れハートの近くで石が濡れて乾く段階で隠れハートが出現する

奇跡が起きました。しかも2つ!自然石はおもしろい

小石川後楽園に行ってきました


東京も先週、降り積もった雪がまだ残っていて、相変わらずの寒い毎日が続いていますね!

皆様のところの雪の状況はどうでしょうか? 無理なさらないようにして下さいね。

さて、先々週のことですが、東京の文京区にある小石川後楽園に行って来ました☆

広大な日本庭園はどの季節に行っても、それぞれの感動があります!!

先日は、松の雪吊りや、コモ巻き、また化粧わらぼっちが見られました♪

そして、咲き始めたロウバイや梅がとても綺麗でした!

私も、改めて、冬の日本庭園もいいなあと感じさせてもらえました☆

マツの葉ふるい病


先日、マツの保全研修会に参加してきました。

しっかりと手入れされたマツは美しく、特に日本庭園には欠かせない樹木です。ただ、美しく保つためには非常に手のかかる樹木でもあります。

病害の発生も少なくないため、適切な管理を行う必要があります。マツと言えば松枯れ(マツ材線虫病)が有名ですが、それ以外にも褐斑葉枯病、赤斑葉枯病、葉ふるい病等がみられます。

写真のマツは葉ふるい病と言われる病害で、カスリ状の病斑がみられます。

葉全体が褐変してふるい落ちてしまう病害ですが、一般的には栄養不足が主因と言わ

れています。そのため、肥料を与えるだけで回復することがあります。

とはいえ、マツを適切に管理するためには菌根菌を活かす必要があり、過度な施肥は禁物です。マツの管理には専門的な知識が必要になります。お困りの場合は、弊社にご相談下さい。

門松のしきたり


写真の門松、毎年お正月に特別な飾り付けを生産者の方にお願いしている門松なんです。
ところでみなさん!門松の正式な形状や置き方ってご存知ですか?
とてもいろんなしきたりがあるんです。
形状や使用する材料にもそれぞれ意味やご先祖さまから受け継がれている深い思い入れがあるようです。
時代や地域、家々によってもそのしきたりはとても多岐にわたっているようで、学術的な文献でもある程度まとめているものがあり、なかでも代表的な書籍を生産者さんから教わりましたのでここに紹介しておきます。
絶版になっているようですが、中古でもまだ簡単に手に入るようですので、ご興味のある方は読んでみるのもいいのではないでしょうか。
農学博士、上原敬二著の『樹木の美性と愛護』。
生産者の方曰く、その本にも書いてあるようですが、数あるしきたりの中で、これが正しい作法だとは判定しがたいようです。
形はどうあれ、年の初めにあたって年神様を住まいにお迎えするという気持ちがもっとも大切なのではないかとのことでした。
さあまた新しい一年、気持ちも新たにまたがんばりましょう!!

クリスマスの木


先日、個人邸のお庭に大きなモミノキを植えました。

樹高7メートルもある立派なクリスマスツリーです。

庭への搬入のために、大型クレーンを使いました。

軽々と宙を舞うと、ここぞという場所に着地、枝を広げると、とてもいい感じになりました。

この後、イルミネーションで色鮮やかに飾るそうです。

樹の精密検査


先日都内のとある駅前ビルの巨大ケヤキの樹木診断を行いました。
ビルが建つ前からこの地にあった既存樹で、駅前のコンクリートジャングルの中で一際緑の異彩を放つ立派なケヤキたちでした。
その他、何本ものケヤキやクスノキ、シラカシ等の既存樹で駅前の大きなビルにも負けない存在感があります。
ただかなりの老木もあり、外観からしても各所に腐りが見て取れて、巨体を十分ささえる強度が保てているか微妙な木がありました。
オーナー様からは、地域の方の愛着もありできるだけ伐採は避けたいとのご要望も承りましたので、精密検査をお勧めしました。


人間に例えると、人間ドックのMRIのような感じで、専用の機材を使うことで樹木の幹の気になる箇所の断面図を取ることができます。


街路樹では断面の50%以上に腐朽があると安全の観点から伐採が検討されるようです。
検査結果はこれからですが、都会の貴重な自然ですから安全が確保できるようでしたらできるだけ残していきたいですね。